東京飛翔ライオンズクラブ例会卓話にて、がん難民とならないための「がん治療設計」と題して講演

平成27年3月13日 東京都台東区西浅草の浅草ビューホテルにて、世界最大の国際ボランティア団体を誇るライオンズクラブ国際協会の支部である東京飛翔ライオンズクラブ例会の場で当社団法人の活動の説明の機会をいただきました。清水義久会長のお計らいにより十数名の会員の皆様のアットホームな例会に参加させていただきました。

「わたしが、がんになるなんてありない」と思っていると、予想もしていない「がんの宣告」から闘病生活がはじまること、そして、がんサバイバーの方からの「がんは打ち負かすことができ、それゆえに闘う価値のある病気である」という経験メッセージをご説明しました。

がん細胞は正常細胞が長い時間をかけて「がん化」した細胞であることが、治療方法の理解に大変重要です。がん細胞は、限りなく正常細胞と近いものです。「がん細胞」と認識するための腫瘍マーカーは正常細胞も同様に発現がみられます。その発現量が「がん細胞」では多くなっているところを薬は攻撃するわけです。正常細胞にも同じ標的がある薬の副作用が出てしまいます。「がん化」すると、それでも正常細胞とは少し違うので、異物として免疫システムは動きます。「がん患者」と診断される前まで「がん化」した細胞は免疫監視機構(Burnet仮説)で主としてNK細胞により処理されています。すなわち「がん細胞」を叩く仕組みは、本来の自分の体に備わっています。病院では「がん細胞」を敵とみなして攻撃しますが、あわせて味方の正常細胞も攻撃してしまいます。しかし、攻撃するばかりではなく、がん細胞に対抗する本来の正常細胞の活性化、すなわち免疫力の増強が治療法として重要なのです。がん患者は誰もがこのことを知っていますが、病院では残念ながら、どうやって免疫力を増強できるのか説明をしてくれません。標準治療の限界のひとつが、このようなところにあることをお話させていただきました。

 また、正常細胞ががん化して、CTやMRI画像で確認できてから「がん」という診断がされますが、解析技術の限界から、がん化してすぐ見つかるわけではなくある程度の大きさにならないと見つかりません。病巣を完全に切除し手術が成功したからと言っても、目で見て確認できる大きさにまでなっていないがん細胞があることを留意しなければなりません。標準治療では、抗がん剤でこれらのがん細胞を追い詰めますが、がん幹細胞は見逃してしまいます。この抗がん剤の限界が「延命」治療という意味であることも強調させていただきました。

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