東京上野ロータリークラブ例会卓話にて、がん難民とならないための「がん治療設計」と題して講演

平成27年1月19日 東京都台東区上野公園の上野精養軒にて、1984年創設の伝統ある東京上野ロータリークラブ例会の場で当社団法人の活動の説明の機会をいただきました。園部経夫会長、山下隆利社会奉仕委員長のお計らいにより47名の会員の皆様、そしてブラジルのリオデジャネイロ、ウズベキスタンからのゲストを迎えての盛大な例会に参加させていただきました。

「わたしが、がんになるなんてありない」と思っていると、予想もしていない「がんの宣告」から闘病生活がはじまること、そして、がんサバイバーの方からの「がんは打ち負かすことができ、それゆえに闘う価値のある病気である」という経験メッセージをご説明しました。

がん細胞は正常細胞が長い時間をかけて「がん化」した細胞であることが、治療方法の理解に大変重要です。がん細胞は、限りなく正常細胞と近いものです。「がん細胞」と認識するための腫瘍マーカーは正常細胞も同様に発現がみられます。その発現量が「がん細胞」では多くなっているところを薬は攻撃するわけです。したがって同じ標的がある正常細胞にも火の粉が飛んで薬の副作用が出てしまいます。「がん化」すると、それでも正常細胞とは少し違うので、異物として免疫システムは動きます。「がん患者」と診断される前まで「がん化」した細胞は免疫監視機構(Burnet仮説)で主としてNK細胞により処理されています。すなわち「がん細胞」を叩く仕組みは、本来の自分の体に備わっています。病院では「がん細胞」を敵とみなして攻撃します。しかし、攻撃するばかりではなく、がん細胞に対抗する本来の正常細胞の活性化、すなわち免疫力の増強が治療法として重要なのです。がん患者は誰もがこのことを知っていますが、病院では残念ながら、どうやって免疫力を増強できるのか説明をしてくれません。標準治療の限界のひとつが、このようなところにあることをお話させていただきました。

 ウズベキスタンからのゲスト、一般財団法人日本ウズベキスタンシルクロード財団 代表理事バヒリディノフ様からは、このような話を英語でもして欲しい、とご要望をいただきました。NK細胞の培養の実用化・臨床応用は日本でしか成功していません。日本の先端医療の発展については海外からの関心も今後一層高まるものと思います。

 

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