平成29年2月~6月の相談実績

平成29年2月~6月の相談実績:

 男性4人、女性7人。

 

胸腺がんⅣ、結腸がんⅣ、食道がんⅢ、口腔がんⅣ、膵臓がんⅡ・Ⅳ、早期胃がん、

乳がん0・Ⅲ、肝内胆管がんⅣ、卵巣がんⅣ

 

相談延べ件数46件。

 

 

平成29年2月から6月の相談件数は上記のとおりです。日本橋小舟町の当社団事務所まで相談に来られた方をご報告しています。お電話でのお問合せは、北海道や九州から、またメールでのお問合せは海外からもいただいております。お電話ではがん治療設計の基本となる全身療法と局所療法、標準治療と先端医療について一般的な設計についての説明をいたしております。

 

局所療法とは、画像診断上、病巣が確認された部位に対して治療を行うものです。径3cm、肺内に3個などと説明があった病巣に対して、手術や放射線で治療を行います。局所療法のターゲットになるものは目に見える大きさのものが対象となります。CTやMRIでは数ミリの大きさがないと技術的に発見できませんので、2~3mm以下の腫瘍を見つけることができません。

 

全身療法とは、局所療法が小さい腫瘍を取り逃してしまう弱点があるので、それを補完する治療法です。目に見えない細胞レベルの大きさ(10から30μm、μm=1000分の1mm)でも、がん細胞を追い詰めるために抗がん剤、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬、免疫療法などがあり、局所療法と併用されます。

 

個別の治療法の可否、良否については、お電話またはメールでは限界がありますので、面談またはスカイプでのご相談をお願いしています。スカイプでのご相談は、無料ソフトをダウンロードしていただき、ご希望の相談日時、相談時間をお知らせいただき調整させていただいています。面談およびスカイプは、ご相談時間に応じた有料制(30分単位で2700円)となります。

なお、日本の医療制度を踏まえての治療設計のご相談を承るところから外国の方からのご相談は、現在お受けしておりません。

 

2月から6月は、がんの種類も多岐にわたり病状も進行している方が多く来られました。進行がんの治療では、抗がん剤のご理解が治療戦略に重要なのでご説明をしています。

 

抗がん剤という名前から一般に「がん細胞」に特別に効くクスリとしてご理解されています。しかし、抗がん剤は、がん細胞を体内で選別して、選別されたその標的だけを狙うようなアンテナを持つものではありません。

 

抗がん剤には現在、殺細胞剤と分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬の3区分があります。殺細胞剤は、がん細胞の特徴である「細胞分裂を頻繁に行うこと、そのサイクルが速いこと」ことを活用したクスリです。この細胞分裂のサイクルが速い・短い細胞は、実はがん細胞だけでなく口や腸の粘膜の細胞、骨髄などでつくられる白血球やリンパ球などの正常細胞も含まれますので、髪の毛が抜けたり、口内炎、下痢、風邪にかかりやすくなったりする副作用があるわけです。したがって殺細胞剤は身体の持つ重要な生存のための機能も傷害する諸刃のクスリである事をご理解いただくことが大切です。

 

分子標的薬は、殺細胞剤とは作用がことなります。一般にカラダの細胞は必要な栄養があれば勝手に増えていくと思われていますが、ホントは、細胞は勝手に増えません。???と思われる方は、切り傷を思い出してください。傷ができたことで、傷を修復しさい!という信号が出て自然に傷は修復されますが、そのうち元通りになると何事もなかったように細胞は増殖をとめます。この「信号」が、細胞が増えるため、分裂するためには必要なのです。

この信号にかかる細胞内の連絡網をブロックしてしまうものが分子標的薬です。このクスリにより、がん細胞の分裂がもたつきますので、その間にカラダに残っている免疫細胞が処理することになります。このクスリも殺細胞剤と同様に、がん細胞だけを狙い撃ちすることはできませんので正常細胞にも影響を与えてしまいます。イレッサ、ハーセプチンなどの薬の名前をお耳にされているかと思います。

 

免疫チェックポイント阻害薬は、殺細胞剤とも分子標的薬とも作用するポイントが違います。がん細胞は、カラダの中では不良品ですから、不良品を処理する様々な攻撃を受けます。そのなかで居場所を見つけ、自分の城を築いていくためには攻撃する免疫細胞をの攻撃力を削いでしまう、武器が使えないようにしてしまうという特殊技を発揮します。この特殊技を受けるとリンパ球は本来の不良品に対する攻撃力が出せなくなるわけです。このがん細胞の特殊技をブロックするクスリが、免疫チェックポイント阻害薬になります。オプジーボ、キートルーダなどの名前のお薬は耳にされることがあるかと思いますが、この区分に属します。このクスリもがん細胞を狙い撃ちするものではありません。ただリンパ球が元気になるのは良いのですが、元気になったリンパ球は、なんでもかんでも攻撃を始めてしまいますのでがん細胞だけでなく、攻撃しなくても良い正常細胞も攻撃してしまいます。間質性肺炎、甲状腺炎、膵炎、など自己免疫疾患と呼ばれる重篤な別の病気を高頻度に発症してしまうリスクがあります。

 

いずれのクスリも使用に当っては、患者さまご本人の同意を必要としますが、十分な説明またはご理解がないままに、治療効果の期待を優先して使われているように推察されます。ご相談では、あらためてそれぞれの薬の狙い、弱点、やめ時などについて、ご説明させていただいています。一般に新薬への期待は高いのですが、効果的なクスリの使用方法、副作用対策などはある程度の期間の臨床経験を積むことが必要です。病院での提案を受けて新薬を挑戦される際には、慎重に臨むことをおすすめしています。

 

遠方の方々からのお問合せが増えており、できるだけお電話でもお尋ねの内容にお応えできるように努めております。スカイプでのご相談は、電話では難しい、がん治療に関する資料をご覧いただきながらのご説明が出来ます。スカイプはどなたでも一度、練習すれば簡単にできます。是非、スカイプのご利用もご検討いただきたく存じます。

 

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