第9回放射線ホルミシス講演会に参加しました。

一般社団法人ホルミシス臨床研究会主催 第9回放射線ホルミシス講演会(H28.9.25東京理科大1号館記念講堂)に参加しました。

元国立がんセンター放射線研究部長 理学博士 田ノ岡宏先生の特別講演「生体における放射線の影響」~低量放射線の取り扱いに関する世界の変化~がありました。冒頭にドイツのシュピーゲル誌(毎週110万部発行、欧州最大)で「チェルノブイリの謎;放射線はわれわれが思ったほど悪なのか」という2016.4.23記事を紹介されました。ドイツではラドン吸入が1世紀前から慢性炎症、関節炎、喘息、乾癬などの治療に用いられているが、放射能は微量でも危ないといわれているのに、こういう療法を求める患者はクレージーなのか?という切り口からの記事の紹介です。結論は、放射線は強弱によって作用が全く違い少量の放射線は患者にとっては良薬である、というものでした。良薬という内容には、遺伝子発現誘導についても、よいものと悪いものの両方があり、悪いものだけではないこと、適応応答とよばれる生態防御力の向上、アポトーシスによるがん細胞の排除、免疫抑制による抗炎症作用などが記事にされていたとのことです。シュピーゲル社の日本支社は朝日新聞本社の中にあるのに、なぜ朝日新聞はじめ日本の大手紙はこれらの事実を報道をしないのか、放射線の効能について公平平等に情報発信されていない日本の現状を問題視されていました。

がん病巣への放射線照射後に、その周辺組織の被曝量と2次的ながん細胞の発生との関係から、低量被曝した周辺組織ではがん発生が抑制される研究をしたチュビアナ博士の研究、放射線の適応応答が線量によって異なることをしめしたファイネンデーゲン博士の研究、近藤宗平博士の放射線ホルミシスの線量効果曲線(遺稿)などを紹介されました。広島・長崎の原爆の影響については米国調査チームが徹底的に調査し、その報告書では白血病が人口10万対で250人、固形がんも入れると500人、その他、遺伝的影響はないと示しているが、この報告の報道が十分にされていないこと、そして、今後の研究課題として放射線の線量の議論は、被曝時間の要素を加味した「線量率」の研究が必要だと強調されました。一定の線量を0.1秒で被曝するのと10秒、1時間、1日、1月、1年で放射線被曝するのでは放射線のエネルギー量として与える細胞刺激は異なる。既存の原爆・中性子事故・放射線治療・重粒子線治療・原子炉周辺事故・宇宙飛行・体内放射能・ラドンなどの被曝データを高線量率、低線量率の区分で分析され、原爆などの瞬時の被爆と、環境・ラドン等のじわじわ被曝とを比較し16.5倍の差が有ることを示され、我が国の環境規制が過剰であることも指摘されました。

「マイナス荷電を有する分子・電子の生体影響」「広島原爆投下による放射線被ばく線量と被害状況の実際」をテーマに東京理科大薬学部名誉教授薬学博士小島周二先生から、マイナスイオン商品の効果・性能についてイオンのエネルギー量的観点からの人体影響を検討してはどうかという提言がありました。また、「原爆供養塔」堀川恵子著(文芸春秋社)から原爆の威力の実態を、さらに急性死亡者の分析を爆風50%、熱線35%、放射線15%と推定されていること、バラクオバマ大統領演説の「広島と長崎の戦争の悲惨は核戦争の夜明けとしてではなく、我々のモラルの目覚めの始まりとして認識されなければならない」および、インドで水不足で二つの村が争った際のお釈迦さまの説法を引用され、争いをしないための考え方も提示されました。

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